“The Rainy Day.”





雨の日は嫌い。


頭がぼうっとするから。

髪の毛がうねるから。

とにかく蒸し暑いから。



そして何より。





午後から雨が降ってきた。
いい加減嫌になるけれど、傘はいつも持っているから平気。


だけどこういう日に限って起こることがあるのだ。



検事局の入り口に見慣れた後ろ姿が一人。
私が近づくとその人──レイジは振り向いた。


「何をしているの、こんなところで」

「傘を忘れてしまったのだ。悪いが折り畳み傘でも良いから貸してくれないか?」


こういうとき、レイジは決まりが悪そうに笑う。
滅多に見せないその顔に、一瞬ドキリとする。


「お生憎様。手に普通の傘を持って来ながら、折り畳み傘を持ち歩く、なんて
そんな無駄な事を私がすると思うかしら?」


私がいつもの様に答えると、レイジはこう言う。


「そうか。ならば、君の傘で一緒に帰るほかないな」

「ふざけないで。どうして私がそんなことを!」

「何故だ?帰る道は同じ、不具合など何も無いはずだが」

「あるわよ!だいの大人が二人でひとつの傘なんて」

「傘が小さすぎると?私は多少肩が濡れるのは構わない。そして勿論、道路側を歩こう。
 これで君が濡れる事は無いはずだ」

「そうじゃないわよ!だから…」

「他人の目が気になるか?堂々としていれば問題はない。」




そうじゃないの!


他人の目なんてどうでもいい!

だいたい今時、相合い傘に興味を示す者なんていないわ。


ただ、狭い傘の中に入ろうとして触れる肩に、

改めて感じる身長差に、

鼓動が高鳴り、顔は赤くなる。

話をする事もままならなくなる。



そんな情けない私を間近で見られるのが嫌なの!






「と言うよりも」


私の気持ちを知ってか知らずしてか、
レイジはニヤリと笑い、そして言う。




「私がメイと同じ傘で帰りたいのだよ」








「・・・・・・バカ!」




結局、この一言で私は落ちてしまう。







雨の日は嫌い。


頭がぼうっとするから。

髪の毛がうねるから。

とにかく蒸し暑いから。


そして何より、





レイジがいつもより積極的だから。





END.


ミツマメさん宅の 7000ヒットのキリ番を踏んで頂いたSSです。でへ!
ひっそり通い詰めた甲斐があったなあ… こちらのSSとかイラストかわいらしくってこっそり忍び込んでいるんです…ウフ
只今梅雨真っ盛りということで雨降りなお二人というリクをしたのです。
うわあああん!か、わ、い、い!!!!ってば冥ちゃまが!!
たぺちさんは補足として冥ちゃんはホントは嬉しい云々とメールに書いて下さっていましたが…
知ってました!!!というか私は信じて疑ってなかったです。嬉しいくせにい!
もう相合い傘で地球の裏通って帰るくらい遠回りしてしまえばいいと思います。
歩くの大好き!どんどん行ってしまえばいいと思います。(落ち着け)
…え、ええとたぺちさん有り難う御座いました…
本気ですごーーーーーーーく嬉しかったです!
2004.6.26


たぺちさん、マンゴーさんのサイトは閉鎖なさいました…お疲れ様でした。

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